気持ちが落ち着いたので投稿します。
新型コロナウイルス感染症の流行により、今春の結婚式を延期した私たち夫婦。
少しでも同じ立場で困っている新郎新婦のお役に立てればと思い筆を取りました。
はじめに
私たちは下記に記している通り延期判断に至りましたが、予算や家族の都合から延期できず決行した方々もいらっしゃり、その決断については同じく結婚式を控えた人間として心から応援しています。
延期できない理由は本当に人それぞれで、もちろん大きな金銭的負担もあれば、転勤などの事情、家族や自身の病気の事情、妊娠中または妊活中、ライフプランの問題など…。
人にはあまり言えないプライベートな理由だってあると思います。
だから万全を期して感染予防策を講じたうえで実施した方々もいらっしゃいます。
「コロナなんて怖くないよ!みんな、私たちのこと祝って~」と能天気な気持ちだけで決行を選ぶ新郎新婦は一人もいないと思います。自分たちも同じ立場だったから痛いほどわかります。
ニュースなどを見るにつけ、延期一辺倒で語られるには、迷い苦しむ新郎新婦に対してあまりにも酷だと思います。
延期に至った理由
2月下旬から新型コロナウイルスの国内感染者が増え始め、休校措置など目まぐるしく状況が変わっていきました。
全国一斉休校、相次ぐ自粛要請、企業テレワーク・在宅勤務などの社会情勢がそれまでとは一変。
まだ先だし…と「決行」する気だった私たちも、「縮小」「延期」も含めて検討することにしました。
①予定通り「決行」…結婚式、披露宴(60~70名規模)、二次会(100~120名規模)
②「延期」
③「規模縮小」…結婚式、披露宴のみ
3つの選択肢がある中で、②を選択するに至りました。
奇しくもこういう状況に陥ったことをきっかけに、
二人が「なぜ結婚式を挙げたいのか」という話し合いのきっかけになりました。
はじめは、決行したいという思いが強かったです。
長期間準備してきて、やりたい演出もあるし、結婚式の日に憧れもありました。
久しぶりに会える人もいて、みんなで春の温かい時期に楽しく時間を過ごしたいと思っていました。
それに今回は感染症の話なので、延期したところでいつなら100%安心なのかもわからないし、と。
でも最終的には何のために結婚式やるかもう一度見つめなおそうと思ったとき浮かんだのは、
「楽しみにしているよ!」と声をかけてくれたゲストの顔。
いつもお世話になっている上司、先輩、そして大好きな友人たちと、家族。
結婚式は「目的」ではなく「手段」であって、
お世話になっている大切な人たちに「夫婦になる」ことをお披露目し、感謝を伝える「手段」であって、
だから大好きな人たちをお招きしているのであって、
結婚式を決行すること自体が「目的」になってしまってはいけない。
これらを考えたときに自然に「延期しよう」と両方の意見が一致し、動くことになりました。
ちなみに「③規模縮小」しなかったのは、下記の理由からです。
・縮小して披露宴の内容を短縮したとしても、政府が唱える3つの感染しやすい条件「3密」…密閉空間、人の密集、近距離での会話や食事 を避けきれないと判断した。
・挙式披露宴だけでなく二次会(立食形式)から来てくれる人も大勢いたので、二次会をカットするのは嫌だった。
⇒今は予定した内容を100%実施するのは不可能。だからといって規模を縮小しても感染自体のリスクは消えません。
それであれば、少しでも落ち着いた時期に実施するほうが、全員のためになるのかなと思いました。
延期を決めたタイミング
挙式約3週間前
お花系と引き出物系が発注前だったことが大きいです(理由は次のカテゴリをご覧ください)。
その後まもなくして、東京オリンピックの延期や首都圏の外出自粛などが発表されました。
職場も在宅・テレワーク対応が進んでいったので、今思うと絶妙なタイミングでしたが決断してよかったとは思いました。
延期するまでに必要なこと
まずは関係各所への確認。
メールや電話などで「決行意思が強かったが、延期も検討し始めました」と切り出し、下記を確認しました。
【キャンセル条件チェックリスト】
□式場へのキャンセル料
⇨幸運にも私たちの会場はコロナウイルス関連の理由であれば「延期料無料」でした。会場によっては直前延期料が発生するため早めに相談・交渉することを勧めます。
□延期先の候補日程
⇨延期期限があるのかも同時に確認
□花材(装花・ブーケ)、食材(披露宴食事、プチギフト引き菓子縁起物)など生モノの発注期限
⇨実費請求されやすいため
□関係業者へのキャンセル期限 司会、衣装レンタル、ヘアメイクさん、カメラマン、映像業者
⇨同じく実費請求されやすいため。特に持ち込みしている場合は自分で確認することが必要
□二次会会場のキャンセル料
⇨こちらも幸運なことに延期料無料
□両家家族へ意思・予定確認
⇨延期を検討している旨と候補日程を両家に共有
延期しても家族全員が来られることを確認
私たちは上記を式場ホテルにヒアリングしたのち、
①式場の延期料無料(花材や食材など生モノ発注期限よりも前であれば実費がかからない。)
②延期日程の目処が立つ(検討時は夏〜冬まで少しずつ空いており選ぶことができた。)
③外注だったカメラマン、ヘアメイク、映像、二次会会場も無料で延期可能
という条件が揃ったので延期を決めました。
※ちなみに、2ヶ月前に既に発送済みの招待状分(2、3万程度)だけは実費がかかりました。発送済みなので当然ですし他には一円も費用がかからなかったので、最大限配慮してくださった式場には大感謝です。
延期決定後
実は会社上司など、来賓の方と遠方ゲストに対しては、新型コロナの状況が思わしくなくなってきたときに、
一報として「決行・延期の両軸で準備を進めています。〇日までにはどちらか決定いたします」と中間報告をしていました。
正式に延期を決めた後は、家族に周知後、ゲストへの延期決定報告と延期先日程の連絡をしました。
ここで全ゲストに連絡したのですが、会社上司(主賓・来賓)⇨会社同僚&友人 の順で行いました。
会える人は直接、会えない人はメールかLINEで伝えました。
遠方の人は交通手段や宿のキャンセルにも関わるため、なるべく早く伝えることにしました。
我々は下記のような文面にしました。これが正解かはわかりませんが迷う方がいれば、ご参考にしていただけると嬉しいです。
文面例
<上司・目上の方用文章(直接時間が取れなかった方にメールで連絡しました)>
【延期のご連絡】
先日は私どもの結婚式披露宴へご出席の内諾を賜り、誠にありがとうございました。
表題の件、〇月〇日に予定していた〇〇・〇〇の結婚式披露宴ですが、
新型肺炎の流行状況を鑑み、日延べさせていただく運びとなりました。
お忙しいところ、御予定を開けていただいておりましたのに、誠に申し訳ございません。
予定通り実施すべく準備を進めておりましたが、私たち二人にとって大事なのは、ご来賓・列席の皆様に心から感謝をお伝えすることであり、このような情勢下での開催はベストな選択でないと考え、勝手ながら延期を決定させていただきました。
延期先の日程は【〇月〇日(〇)】を予定しております。
後日、新しい御招待状の用意ができ次第、改めて直接お伺いさせてください。
再度のご調整となりまして大変申し訳ございません。
また早めにご一報させていただきたく、本来であれば直接お伺いすべきところ、メールでのご報告となってしまいましたご無礼をお許しください。
友人には上記を少しくだけた形で、一人一人に合わせた文面にして送りました。
また遠方からお招きしているゲストには「交通手段、宿泊のキャンセルにより費用が発生した場合は私どもでキャンセル料を負担するのでお声がけください」という一文も付けました。
延期報告後
「延期しても絶対行くね」「延期した分楽しみにしてる」「辛い決断なのにゲストのことを配慮してくれてありがとう」などこちらが励まされるような声を沢山もらい、本当にゲストに恵まれたと思いました。
正直、こちらの都合で予定変更になり迷惑をかけて申し訳なかったという気持ちと、予定通りやりたかったと未練もあったのですが、切り替えて延期日程でもっと喜んでもらえる式にしようと強く心に決めました。
(元の挙式予定日の天気予報を見たら快晴らしいので、悔しいですけどね・・・泣)
おわりに
延期は苦渋の決断でした。
ただ夫婦として困難を乗り越えた経験ができたということと、
二人が同じ思いで結婚式に向かういいきっかけになったのも事実です。
いや、もちろん予定通りやりたかったし、それができたらベストではありましたが、一生忘れられない思い出にはなっている気がします。
結婚式は新郎新婦の自己満イベントだ、と言われたらそれまでですし、実際自分たちのイベントにたくさんの人に集まってもらうというのはとても贅沢で幸せで、当たり前のことじゃないのだと実感しました。
延期先の結婚式がいいものになるよう、大切なゲストを笑顔で迎えられるよう、また少しずつ準備したいと思っています。
少しでも早く新型肺炎の流行が沈静化して、当たり前の日常が戻りますように。
また、同じ境遇のすべての新郎新婦の結婚式が一生の宝物のようなひと時になりますように。
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